放蕩記

科学ライター 荒舩良孝の日記

2015年07月

宇宙の講演会に行ってきた

今日は、埼玉の端から小金井に移動して、七夕公開公演会を聞きにきた。
これは、小金井市在住の天文学者が毎年行っている伝統のあるイベントのようだ。
七夕イベントだけあって、会場には七夕飾りが飾られていた。

今年は、第1部が、カブリIPMU機構長の村山斉さんの講演だった。
村山さんの講演は、いつもながらおもしろく、1時間があっという間に過ぎていった。
村山さんの講演は宇宙や科学のことをたくさんの人に、わかりやすく、しかもおもしろく伝える1つのモデルだと思う。

そして、第2部は、国立天文台副台長の渡部潤一さん、元東大教授で現在は法政大教授の岡村定矩さん、そして村山さんという豪華なメンバーで会場からの質問に答える質問コーナーだった。
「宇宙の外側はどうなっているの?」、「地球外生物はいるとおもうか?」、「光の進む速さと、神経内を電気信号が伝わる速さは、どちらが速い?」と、いろいろな質問にていねいに答えられていた。

という感じて、とても刺激を受けて、ためになった講演会だった。

僕はその後、もうひと仕事して帰りました。

おまけ。
今日は満月。
帰りにきれいな月を見ることができた。

おしまい。

避暑になったか?

7月は半ば頃から急に暑くなった。
それまで東京の住居兼事務所ではクーラーを使わずにいたのだが、暑さに参ったのか15日頃に珍しく発熱してしまった。
それ以来、あまり無理せずに27℃設定でクーラーを入れるようになった。
まあ、電気代は心配だが、体が弱ってしまっては元も子もないので、苦肉の策といったところだ。

で、昨日の夜から都心を飛び出して埼玉県の端の方まで来ている。
といっても、避暑になるかといえばそうでもない。
こっちも十分暑い。

でも、今日の最高気温が32.1℃で、東京が34.3℃なので、都心と比べるといくぶん過ごしやすかっただろう。
あと、都心は高層ビルが建ち並び、道路はアスファルトで覆われている。
しかも、どこでもクーラーをがんがんに効かせているので、熱気は外に排出される。
ということで、気温が上昇しやすい環境がそろっている。
それに対して、埼玉の端の方までくると、道路はアスファルトに覆われてはいるが、庭などでは土が露出しているし、植物も生えているので、少しは涼しげではある。

東京を離れてどこかにいると書いていると、あまり仕事をしていないと思われてしまいそうだ。
でも、ご心配なく。
ちゃんとやってます。

今日は取材や打ち合わせがなく、原稿を書くだけなので、どこでもできるといえばできる。
ということで、古い机を引っ張り出して簡易の仕事場をつくった。

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ここはわりと風通しがいい部屋なので、クーラーがなくても、それなりに過ごすことができた。
仕事には取り組んでいたものの、今日は原稿があまり進まなかった。
予定では2本ぐらい書けていたはずなのに、結局、1本しかかけていない。
これからもう少しがんばるが、文章を書くって難しいね。
楽に文章を書ける方法があったら教えて欲しいな、と思う今日この頃なのである。

青から赤へ

西武百貨店で、20日まで営業していたリブロの跡地に三省堂書店がオープンしたというので、行ってみた。

青が基調だった元リブロは、すっかり赤に塗り替えられていた。
居抜きで、入れ替え時間が正味1週間くらいなので、店内の雰囲気はリブロ時代とさほど変わらない。

オープンといっても、別館の地下1階の部分だけだ。西武百貨店に大きな本屋さんはありますよと、アピールするためにあまり間をあけずに仮オープンしたのだろう。
それでも、ふつうの街の本屋さんよりも充実している。

ちなみに、僕の本も置いてありました。
こんな感じや
こんな感じで。

予定では、これから冬にかけて3段階でオープンしていくようなので、グランドオープンする頃には、三省堂色がより強くなっていることだろう。
これからどう変わっていくのかな。
本屋は変わっても、自分の本は置かれるようにしないとね。
ということで、仕事もがんばります。


岐阜・富山の旅 その4

不定期連載のような形になっていた岐阜・富山の旅の話も、今回で最終回。

20日は午前中に白川郷を見学した後、富山県氷見市にやってきた。

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山から一転して、うみー!

なぜ、氷見市に来たかというと、今年の4月にオープンした氷見漁業交流会館 魚々座を見学するためだ。
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ここが魚々座。

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建物の真ん中には大きな網が張ってあった。

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別のアングルでもう一度。

この網は定置網で、氷見の海にはたくさんの定置網が仕掛けられているという。
氷見の漁業はこの定置網と共に発展してきたもので、定置網は氷見の漁業のシンボル的な存在なのだ。
その定置網と共に、漁師さんたちから提供してもらった船、漁具など、漁業文化を伝えるたくさんものが展示してある。
でも、それらの道具が何なのかという説明はほとんどない。

実は、この場所は、展示で完成なのではなく、その展示を通じて、地元の人同士や、地元の人と観光客との交流を生んでいこうという施設なのだ。
だから、文字で説明をするのではなく、この施設のことを気にかけてくれる地元の人たちが説明してくれることを期待している。
その期待に、沿うようにいろいろと手を貸してくれる人も集まってきているという。
魚々座のWebページを見ると、いろいろとイベントを企画して、たくさんの人たちの交流を促進しようとしている努力がうかがえる。

今回は、イベントやワークショップなどには参加できなかったが、機会を見て、また来てみたいなと思った場所だった。
 

民族音楽の夜

今日は友人のお誘いがあって、「原初の唱和」という音楽会に行ってきた。
台湾タロコ族の芸術家 東冬候温さんの来日公演だったが、東冬候温さん以外にも、台湾の先住民族のユニット、アイヌ民族ユニット、いろいろな島の音楽を奏でるアンチャン・プロジェクトと、盛りだくさんのメンバーが出演した。

それぞれの民族に伝わる歌は、とても力強く、体に響いてきた。
歌とともに、踊りも披露してもらったが、どれも激しいものばかりだった。
アイヌ民族の踊りには、ヘヴィメタのヘッドバンキングですかというものまであった。

歌も踊りも直線的に迫ってきて、とてもおもしろかった。